アメリカのドラマ Good Place が面白くって、数年前に結構はまっておりました。「哲学や倫理を題材としても面白いドラマが作れるんだ!」と一人で勝手に興奮しておった訳なんですけど、ネットで調べてみる限りどうもそんなにポピュラーな作品じゃないのかな?個人的には、みなさんにも観てほしいすばらしい作品だとおもうんですけど。
ドラマのあらすじをざっくり強引に話すと、倫理観の欠片もなかった主人公 Eleanor が死後に (問題のある仲間たちと) 哲学や倫理を学んで成長していくっていう物語です。この説明だけだと「なんのこっちゃ?」と言う感じですけど、実際にそういう感じのドラマです。
真面目に考えさせられる内容でありながら、ちゃんと笑いにまで昇華している点がすごいです。
恐らくあまり知られていないであろう Good Place について書いていきたいと思います。
よく「ドラマで英語を学ぼう」なんていいますけど、私のような英語初心者のものにはそれはハードルが高すぎます。というか、英語の作品を観てみんなちゃんと理解できるの??って思いますけど。理解できるとしたら、相当な英語力の人ですよ。
ここでは、「英語できない人間」が英語の作品を観た時にどういう表現でつまずくのかっていうことを挙げていきたいと思います。
なので、「こんな使える表現があるよ!」とか「これは重要表現!」といったものではなく、個人的に「何これ??」って思ったり興味深く思ったことを書いて行きます。ということで、決して一般的な需要には沿っていないです。
“Plow” で「耕される肉体!」ではない?
主人公 Eleanor は、ドラマの初っ端から「死亡」している設定です。ドラマの最初のシーンで案内人(支配人?) 的な人 (Michael) に “You are dead.” と宣告されます。なかなかこんなドラマはないですね。普通、少なくとも登場人物はみんな生きているもんですが、このドラマは死んだところスタートです。
なかなか斬新ですね(笑)。
Michael の説明によると、恥ずかしい死に方をしてしまった場合、その人の記憶は消されることになっているらしい。そして、主人公 Eleanor はそれに当てはまっちゃっているので、死んだときの記憶を全て消去されてしまったらしいのです。
本人からしらた、さっきまでピンピンしていたのに、次の瞬間死後の世界にいるわけなので何が起きたのか意味不明です。もちろん、どんな最期だったのか気になるわけで、 Michael に自分の最期について訊いてしまいます。
All right, so you were in a grocery store parking lot.
(君はスーパーの駐車場で買った物を落とした)
You dropped a bottle of something called, “Lonely Gal Margarita Mix for One.”
(“寂しい女のマルガリータ”とかいう名前のボトルを落とした)
And when you bent down to pick it up, a long column of shopping carts that were being returned to the shopping cart collection area rolled out of control and plowed right into you.
(拾おうとした時、店員がカートの長い列を置き場に戻そうとした。それが乱れて激突したらしい)
更にこの後、バイアグラ的な薬の広告トラックに轢かれて、しかも到着した救命士が元カレというオチまでついている… たしかにこれはヤな死に方ですね。確かに、こんな最期なら記憶を消してくれってなりますわね。
私がこの会話で気になったのは、“plow” っていう単語。plow って「耕す」というイメージしかなかったので、”plow into you” って、主人公がカートで轢かれてミンチみたいにぐちゃぐちゃになってしまったのかなって思いました。いや、だって「耕す」っていうイメージが先行していますからね。
確かに、plow は「耕す」っていう意味も持っていますが、そこから派生して「物理的な衝突」や「困難に向かって進む」といった意味もあるみたいです。へー、全然知らなかった。
今回は、カートが Eleanor に激突するようなイメージで plow が使われたんですね。
Plow into の同様の例文
なるほど、plow into のイメージはわかりましたが、本当にそういうふうに使うのか他にも例文が知りたいところです。たくさん例に触れないと納得いかないですからね。
The bicyclist suddenly swerved and plowed into a pedestrian on the sidewalk.
(自転車乗りが急に進路を変え、歩道で歩行者に突っ込みました。)
The ship lost control in the storm and plowed into the rocky shore.
(船は嵐で制御を失い、岩の岸に突っ込みました。)
The runner tripped and plowed into a group of spectators during the race.
(ランナーがつまずいて競走中に観客の一団に突っ込みました。)
The car skidded on the icy road and plowed into a snowbank.
(車は凍結した道路でスリップし、雪の塊に突っ込みました。)
The football player lost his balance and plowed into the opposing team’s defense.
(フットボール選手がバランスを失い、対戦相手の守備陣に突っ込みました。)
たしかに、plow into で “衝突感” がでていますね。
Plow の他の用法は?
じゃあ、他に使い方はあるのかっていうと、あるみたいですね。
農業の用法:
Farmers plow the fields before planting crops.
(農夫たちは作物を植える前に畑を耕します。)
The tractor plowed through the soil, preparing it for planting.
(トラクターが土壌を耕し、植え付けの準備をしました。)
これらの表現は、私にもなじみのある表現です。というか、これしか知りませんでした。
運輸関連の用法:
The ship plowed through the rough waves of the sea.
(船は荒れた波を突き進みました。)
The train plowed along the tracks, carrying passengers to their destination.
(列車は線路に沿って進み、乗客を目的地へ運びました。)
努力や行動:
Despite the challenges, she continued to plow ahead with her project.
(困難があったにもかかわらず、彼女はプロジェクトを前進させ続けました。)
The athlete plowed through the race, giving it their all until the finish line.
(アスリートはレースを全力で突き進み、ゴールラインまで頑張りました。)
Plow なんて簡単な単語でも色々な意味があるんですね。
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